掛け軸・屏風・衝立・書画の販売修理、神社・仏閣・お茶室・文化財・美術品・仏画・御名号の表装などの依頼は福岡県大川市の表具処 「泰隆堂」まで
第3話 清力美術館

泰隆堂は、大川市の北方、隣が地酒で有名な城島。目の前の筑後川を渡れば佐賀県という所でやっております。このあたりは、筑後川の下流と言うことで、川をはさんで多くの酒造会社がありますが、私の店の前にも清力酒造と言う、地酒の会社があります。

この会社の初代中村綱次という方が、明治41年(1908年)3年かけて洋風・和風が共存する、木造二階建ての家を建てられました。これが後の清力美術館の元であります。ここには昔、若き日の青木繁らが滞在したこともあり、彼の作品をはじめ多くの絵画・工芸品があったと聞きます。もともと酒造会社の事務所・応接間などで使われてましたが、1955年から1986年までは、清力美術館として公開されてました。

当時は事務所としても使われていまして、青木繁らの名品がなにげに壁に掛けてあるその同じ場所で・同じ空間で、酒造会社もやっていると言う今思うと不思議なけしきでした。私も店の場所を言う時に、清力美術館の隣ですと言うと美術好きなお客が多いので、ほとんどの方がすぐ分かられます。

1908年から数えて今年で100年。現在では建物の方が県の文化財に指定されてます。現在の名称は大川市立清力美術館です。青木繁らの作品は管理上の問題もありまして今はありませんが、近隣の作家の作品が常設されたり、色んな催しに使われています。お近くに来られた方は、是非お立ち寄り下さいませ。   

これは余談ですが、市立になったときに市が美術館館長を一般から募集しまして、私も応募しましたが、みごとに落ちました・・・  今の館長は彫刻家でもある女性の方です。真面目で、話しやすい方なので、お立ち寄りのさいはお声をかけてください。     
   
   
     
 
 
     
           
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