国境の塞に老人が住んでいた。ある日、老人の馬が隣国に逃げてしまったが、しばらくすると、名馬を連れて帰ってきた。やがて、老人の息子がその名馬から落ちて足を折ったが、そのおかげで戦争に行かずにすんだ。禍福は一概には定めがたい。まさに因果の道理は、糾える縄のごとしである。
(高194cm 幅47cm)