人にはそれぞれ独自の身上がある。僧は山畝の茶畑を生業とし、漁夫はたった一本の釣り竿で生計を立てている。簡素にして悠々。古来より仏、祖師がたは赤貧のうちに身を保った。財産や明日の糧の心配ばかりしていては、肝心な道を修めることは出来ない。大安心たる生涯は小欲知足の清貧のうちにある。
(高190cm 幅38cm)